よくあるご質問

レシーバータンクの点検や保守は具体的にどのように行えば良いですか?

A. 定期点検基準を確認し、安全性を維持しましょう。

レシーバータンク(空気タンク)の点検と保守は、安全性と性能を維持し、故障や事故を防ぐために欠かせません。

特に、内部に溜まったドレン水や部品の劣化を放置すると、タンクの寿命が短くなり、圧力低下や破損のリスクが高まります。

また、法令に基づく自主点検を行うことで、法的要件を満たし、安心して使用することができます。

定期点検基準について

標準的な点検基準を下の表に示します。
粉じんが多い、周囲温度が高いなどの過酷な環境下でのご使用の場合は、点検・保守期間を標準より早めて実施してください。

点検項目 点検内容 点検期間(期間毎) 備考
毎日 1ヶ月毎 1年以内
ドレンの排出 作業終了後、ボールバルブ又はドレンバルブを開けてドレンを排出する。 異常時、ボールバルブ又はドレンバルブを交換する。
圧力計 空気タンク内の圧力がないことを確認し、指針が0を表示していることを確認する。 0.1MPa以上針上がりがある場合は交換。
安全弁の確認 さび、汚れがないことを確認する。 異常があれば交換する。
第二種圧力容器定期自主点検 本体の損傷(胴・鏡板、安全弁、圧力計等)、
ふたの損傷、管及び弁の損傷(P10, P11参照)
第二種圧力容器法令により、ユーザによる点検の義務あり。
不適合があれば直ちに使用を停止し、部品交換または廃棄する。

重要ポイント・注意点

※レシーバータンク(空気タンク)の性能を維持する為、点検は上表に従って必ず実施してください。

※点検期間は保証期間ではありません

SAT-33HB-100(33L・レシーバータンク)SAT-36CB-100(36L・レシーバータンク)は第2種圧力容器対象外ですが、同様の自主検査を推奨します。

※安全弁の点検時に安全弁に顔を近づけないでください。
噴出した圧縮空気や圧縮空気に混在したゴミで損傷をする場合があります。

安全弁

保守点検と第二種圧力容器の点検の違いについて

保守点検はユーザーの判断で行う安全確保の取り組みであるのに対し、第二種圧力容器の点検は法令で義務付けられた規定に基づくものです。

それぞれの目的と責任が異なる点に注意してください。

項目 保守点検 第二種圧力容器の法定点検
目的 性能維持・事故予防 法律に基づく安全性確保
実施義務 任意(メーカー推奨) 法的義務
頻度 日常的または定期的 年1回以上
点検内容 動作確認、部品交換など 本体・配管・弁類の損傷や劣化確認
記録保管 不要(推奨されるが義務なし) 記録を3年間保管が義務付けられる

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この記事の解説者
石間 賢一
石間 賢一 / 株式会社三栄商会 代表取締役社長
業務用エアーコンプレッサーと関連商品・技術の分野で、60年以上にわたり豊富な実績を誇ります。 コベルコ・コンプレッサ㈱のサービス指定工場として、長年の経験と専門知識により、業界内で高い評価を得ています。
受賞歴:
■「コベルコ・コンプレッサ販売実績優秀賞」受賞
■Eストア主催「ネットショップ大賞2023」
 文具・ビジネス用品部門 第1位(3年連続受賞)