よくあるご質問

エアーコンプレッサーの漏電ブレーカーがトリップしました

漏電ブレーカーとは

今回はエアーコンプレッサー用・漏電プレーカーについてのお困りごとです。

漏電ブレーカーとは、感電事故や漏電火災事故を防ぐためのブレーカーの事。

*エアーコンプレッサー自体には、漏電した時に保護できる装置がついていません。

そのため、そのため、下記のイラストのように漏電ブレ―カーを付けて対策する必要があります。

漏電ブレーカーがトリップする4つの原因

さて、ご質問のように、エアーコンプレッサーの「漏電ブレーカー」がトリップした場合、考えられる要因は主に4つあります。

モーターの絶縁不良により、電流が流れて漏電している

電線の被覆の剥がれたために、コンプレッサー本体に接触して漏電している

制御盤内での接触不良により漏電している

モーターや制御盤が濡れて漏電している

エアーコンプレッサーの漏電ブレーカーのトリップの原因

参考:間違いやすい症状

間違いやすい為、注意が必要な症状として、過負荷になると、マグネットスイッチ(電磁開閉器)のサーマルボタンが働き、コンプレッサーが止まり、動かなくなる症状があります。
(漏電ブレーカーは落ちない。落ちる前にサーマルが働く)

用語説明

ブレーカーの種類

ブレーカーは各種の電路異常による災害を防ぐため、不可の特性・保護目的に合わせて3つの種類があります。

1:サーキットブレーカー(MCB)

サーキットブレーカーは電気の使い過ぎや短絡、事故、故障で生じる過大な電流を自動的に遮断し、配線を保護するものです。

2:モーターブレーカー(MMCB)

モーターの過負荷(過電流)を保護するブレーカーです

モーター特有の突入電流に対して一定時間作動しない特性になっています

3:漏電ブレーカー(ELB)

O.C付、サーキットブレーカー+漏電保護・O.C付、モーターブレーカー+漏電保護・O.C無し、漏電保護専用

O.C.とは、OVER CURRENT(過電流)の意味です。

漏電遮断器の種類

感度電流による区分

高感度形

定格感度電流(mA):5,6,10,15,30

中感度形

定格感度電流(mA):50,100,200,300,500,1000

低感度形

定格感度電流(mA):3000,5000,10000,20000,30000

感度電流の選定

エアーコンプレッサーの感度電流の選定

上記のコベルコ・コンプレッサー製1.5kw~3.7kwの場合で考えてみましょう。上記の画像に「漏電ブレーカー仕様」を載せておりまして、 その欄外の赤線に「感度電流:30mA」とあります。

定格感度電流(mA)とは

漏電ブレーカーがトリップする漏洩電流(ろうえいでんりゅう)の事をいいます。

単位はミニアンペアです。

1A=1000mA

1mA=0.001A

JIS規格では、定格不動作業電流も決められており、この電流値以下では、トリップしないように定められています。

トリップとは

ブレーカーが切れる(遮断する)ことです。

漏洩電流とは

電磁回路以外に流れ出る電流で、電磁回路の絶縁体の内部および表面、並びに空間を通じて、線間又は大地との間に流れる電流の事を言います

この記事の解説者
石間 賢一
石間 賢一 / 株式会社三栄商会 代表取締役社長
業務用エアーコンプレッサーと関連商品・技術の分野で、60年以上にわたり豊富な実績を誇ります。 コベルコ・コンプレッサ㈱のサービス指定工場として、長年の経験と専門知識により、業界内で高い評価を得ています。
受賞歴:
■「コベルコ・コンプレッサ販売実績優秀賞」受賞
■Eストア主催「ネットショップ大賞2023」
 文具・ビジネス用品部門 第1位(3年連続受賞)