よくあるご質問

夏場、トラブルを未然に防ぐ方法はありますか?

コンプレッサートラブル対策~夏場対策・日常点検~

設置環境・換気の見直し

6月を過ぎると、ドレンによるトラブルや、周囲温度によるトラブルなど、高温多湿による問題が増えてきます。そこで、今回は夏場に向けてのトラブル対策についてまとめます。

特に空冷式のコンプレッサーの場合、注意が必要です。周囲温度が40℃以上になるとコンプレッサーが止まりやすくなるからです。

空冷式のコンプレッサーは、本体に付いたファンやプーリーの羽による風で圧縮空気を冷却します。そのため、コンプレッサーの周囲温度が高いと、うまく冷却できなくなってしまいます。室温が高い状態で、扇風機を運転させている状況と似ています。

つまり、冷却をスムーズにできるかどうかが夏場の運転の大きなカギとなります。コンプレッサーの周囲温度を下げることを考えて、設置環境や換気を今一度見直してください。

■「設置環境と換気」については、以前にも詳しく掲載しています。

コンプレッサーの設置と換気について

コンプレッサーのお手入れ

ラジエーターの清掃

半年または年に一度、熱交換しているラジエターをエアーブローなどで綺麗に掃除してください。時には、ほとんど目詰まりしている場合もあります。

エアーフィルターの清掃

エアーフィルターも基本的に1年に1度(設置環境が悪い場合は半年に1度)、エアーブローなどで清掃してください。再利用が可能です。(機種によっては不可の場合もあります)

エアーフィルターのエレメントの交換時期

スクリューコンプレッサーからオイルミストが多量に出る場合

考えられる原因は主に2つです。

1) オイルセパレータエレメントの目詰まり

対策としては、エレメントの交換が必要です。

2) オイル戻り逆止弁の不具合

対策としては、清掃または弁の交換を行ってください。

ドレンが出る場合

これからの時期、高温多湿になるとドレンが出やすくなります。いつ出るか分からない状態です。

フィルターやトランスフォーマで対応する方もいますが、圧縮空気中の水蒸気までは取り除けません。温度湿度に左右されないドレン対策には、やはりエアードライヤーが最適です。

圧縮空気の除湿に、エアー機器のトラブル防止に、ぜひご検討ください。まずは選定方法のページをご参考ください。

エアードライヤーの選び方

エアーが足りない、圧力が低下する場合

工場配管に漏れがないか、電磁弁、ドレントラップからの吹き出しがないかをまず確認してください。無ければ、エアーの能力不足が原因となりますので、コンプレッサーの増設をご検討ください。

いくつかのトラブル・対策についてご紹介しました。お客様で気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

【参考ページ】

この記事の解説者
石間 賢一
石間 賢一 / 株式会社三栄商会 代表取締役社長
業務用エアーコンプレッサーと関連商品・技術の分野で、60年以上にわたり豊富な実績を誇ります。 コベルコ・コンプレッサ㈱のサービス指定工場として、長年の経験と専門知識により、業界内で高い評価を得ています。
受賞歴:
■「コベルコ・コンプレッサ販売実績優秀賞」受賞
■Eストア主催「ネットショップ大賞2023」
 文具・ビジネス用品部門 第1位(3年連続受賞)