冬は温度低下によるトラブルに気をつけて下さい。

冬は温度低下によるトラブルに気をつけて下さい。

コンプレッサーやドライヤーにとって、冬という季節は、割とトラブルが少ないシーズンになります。
それは、夏に比べると温度・湿度が低くなる為です。

ただ、極端に温度が下がると、エアー(圧縮空気)の中に混じっている水が凍る場合があります。
これは断熱膨張による現象が考えられます。

空気には、断熱圧縮、断熱膨張という性質があります。
断熱圧縮とは、外部から熱が加わらない状態で気体を圧縮する事です。
空気を圧縮すると圧縮熱が発生します。エアーコンプレッサーが暖かいのも圧縮熱が発生しているからです。
断熱膨張とは、外部から熱が加わらない状態で、気体が膨張する事です。

圧縮空気が膨張(0.59MPaG→0MPaG)すると、7倍になります。また、その時、温度が下がります。
この断熱膨張する時に、ドライヤがうまく効いていないとエアー(圧縮空気)の中に混じっている水が凍る事があるのです。

例えば、屋外に近いような場所にコンプレッサーを設置すると、タンクの中のドレンが凍る場合があります。
また、ドライヤーで水が抜け切れていない場合は、配管がふさがって空気が出てこない場合もあります。
他には、インパクトレンチなどが回転不足になる場合もこれらが原因の時があります。

さらに、生コンクリートプラントでの、「ゲートの開け閉めが出来ない」といったトラブルも断熱膨張が考えられます。
エアーシリンダー開閉時に、断熱膨張で氷がエアーシリンダーに固着してしまうからです。

このように、冬の季節は「ドレンが凍る事」に気をつける必要があります。
トラブルが起きないように、日中の仕事が終わりましたら、ドレンを取り除いて下さい。
それが一番の対策になります。